心のケアに役立つ
リフレクソロジーは、道具を使わず、手だけで足全体を刺激していきま
す。そのため、手の温もりが足に伝わり、人と人との触れ合いが生まれます。リフレクソロジーは現代社会において希薄になってきている、心のコミュニケーションを図ることができるシールでもあるのです。
欧米では、リフレクソロジ1がターミナルケア(末期看護)として取り入れられているケースも多く、肉体だけでなく、心に働きかける効果も世界的に認められています。
私は子どもの頃、ひどいアトピー性皮膚炎だったこともあり、母から毎日リフレクソロジーを受けていました。たいがい足を刺激してもらっていると、「今日、学校はどうだった?」「友だちはできた?」などちょっとした会話になります。それを通して自然と、親子のコミュニケーションをとることができたのだと思います。
リフレクソロジーを家族とのコミュニケーション手段に役立てている方がたくさんいます。
思春期になると、男の子は家族と話さなくなるというのが一般的な傾向だと思います。
しかし、ある卒業生の家庭では、中学生、高校生の息子さんがお母さんに「リフレクソロジーをやってくれ」とお願いするのだそうです。「確かに口数は減ったけれども、クラブ活動や試験で疲れた身体をケアすることで、息子と心がつながっているという安心感が持てます」とそのお母さんは話してくださいました。
また、私はイギリスに留学したときも、リフレクソロジーというコミュニケーション手段に大いに救われました。
最初は当然のことながら、知らない土地への不安がありました。また、借りていた部屋の家主さんはインド人で、日本とはあまりに文化が異なるため、うまくコミュニケーションがとれるかどうかも大きな悩みの種でした。
しかし、勇気を出して「リフレクソロジーの勉強をしているので、よかったら足を貸してください」と言ってリフレクソロジーを続けているうちに、家族の一員のようになれたのです。足を刺激されると相手も気持ちよくなり、すぐに打ち解けることができました。