「ベイシック・ケア」と「症状別ケア」

私が自信を持って家庭でのケアをお勧めする理由は、リフレクソロジーが、無害で安全でしかも有益な健康法だからです。人間は歩いていれば無意識のうちに足裏を刺激しているわけですから、足裏への刺激は特別なことではありません。
また、ツボと違って反射区を探しやすく、もし間違って刺激した場合でも悪影響はほとんどないということも理由の一つです。

たとえば「ちょっと胃の調子が悪いな」というときには、胃の反射区を刺激するわけですが、もし反射区の位置がずれて違う場所を刺激してしまったとしても、身体の具合がおかしくなるということはまずありません。反射区をまんべんなく刺激していけば、刺激したい臓器につながるので、誰にでも安心して実践していただけるのです。

「ベイシック・ケア」とは、足裏全体をまんべんなく刺激する十四のテクニックです。「足裏全体を刺激する」ということは、「間接的に全身を刺激する」ことにつながりますので、これにより、全身の血行を促進していくことができます。まずはこの「ベイシック・ケア」からスタートしてみてください。

「症状別ケア」では、その名のとおり、症状別の対処法と日常生活におけるワンポイント・アドバイスを載せています。
身体のある箇所に不調が表れるということは、その臓器の機能だけが落ちているのではなく、全身の免疫力が低下していることの表れです。それが、個人個人の弱点である臓器に「不調」となって表れるのです。よって、症状が出ている臓器に対してだけケアをすればいいというわけではありません。むしろ、全身の免疫力が落ちている証でもありますの
で、生活のあり方を見直すようにという身体からの要請であると考えるべきです。

時間がない場合は、症状別の刺激だけでももちろんかまいませんが、可能ならば「ベイシック・ケア」に加えて「症状別ケア」を行ない、さらにワンポイント・アドバイスを実践していただきたいと思います。より効果が高まるはずです。