リフレクソロジ=足裏健康法

足裏療法について

原点は日本人の五感を満たすこと

五感からのくつろぎが真のリラクセーションを生み出す
もう一つ、東洋式と西洋式の違いをつけ加えておきましょう。
西洋式では、心と身体を芯からリラックスさせるという価値観が根底にあります。そのため、五感からくつろげる空間創りに非常に気を遣います。
たとえばアロマセラピーで使うエッセンシャルオイルを部屋に焚いて、喚覚からリラックスきせます。また、ヒーリング音楽や好きな曲を流して聴覚からリラックスさせたり、間接照明やロウソクの光を利用して、視覚からリラックスさせるなど、総合的にリラックスできる環境を整えた上で施術をしていきます。

 

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一方、東洋式では、あくまでも治療の要素を重要視しますので、特別に音楽や照明、香りなどに配慮しないスタイルが多いのではないかと思います。
五感とは、味覚、視覚、触覚、聴覚、唄覚の五つの感覚のことをいいます。これらは、さまざまな人間の感覚の中でも最も原始的といわれている感覚です。現在、私たちの日常生活は頭で考えることばかりが優先される傾向にありますが、たとえ短時間であっても、この五感を満たすこと、自分の五感が本当に喜ぶことをしてあげることが、心と身体の真のリラクセーションに欠かせないことなのです。

 


七年前、私が英国でリフレクソロジーを学んだときに痛切に感じたことは、日本人には日本人のためのリフレクソロジーが必要であるということでした。それがまさに、私のリフレクソロジーの原点だったのです。なぜなら、住む国や文化が異なれば、価値観や考え方が違うように、人間の五感も微妙に異なっているからです。
たとえば、各国で挨拶の方法もさまざまであるように、人の身体に触れる感覚、公共の場で快適と感じる人との距離感もまたさまざまです。
肌質、髪質もまったく異なるので、欧米人向けにつくられた化粧品が日本人の肌に合わない、香料がきついということも多々あります。
また、炭水化物中心の食事をしてきたアジアの人々と動物性たんぱく質中心の食生活をしてきた欧米人では、消化能力も異なれば、体内で分泌される消化酵素も異なります。

 

味覚についても同じことがいえるでしょう。海外には、もちろんその土地で取れた新鮮で美味しい食材がたくさんあります。しかし、一旦人の手で調理されると、本場の料理は油っぽくて胸焼けがした、口に合わなかった、デザートが甘すぎて美味しくなかったというようなことが起こるわけです。
日本で食べるティラミスが美味しいのに、イタリアで食べるティラミスの甘さが合わないというのは、つまり、海外で親しまれている味が必ずしも日本人の味覚にふさわしいものではないことを意味します。


ある国で普及しているものとは、その国の生活習慣の中で、味覚や噌好、感覚と共に発展してきた産物です。それがどんなに素晴らしくても、そのまま日本に持ち込んで必ずしも日本人に愛されるとは限らないのです。
リフレクソロジーも同じです。日本人に愛されるためには、日本人に合ったりフレクソロジーでなければならないのです。それが、私がずっとこだわり続けてきたポイントなのです。