リフレクソロジ=足裏健康法

足裏療法について

「東洋式」と「西洋式」の違い

日本では、数年前まで一部の東洋式リフレクソロジーが知られているだけで、アメリカやヨ-ロッパで普及している西洋式のスタイルはまったく導入されていませんでした。

たとえば、アメリカでなぜリフレクソロジーが普及したかというと、アメリカ人に合ったスタイルが確立されたからです。
同様に、なぜ台湾でリフレクソロジーが普及したかというと、西洋式の弱い刺激ではなく、台湾の人が好む強い刺激の施術法にしたからです。


イギリスで受けたりフレクソロジーは、どれもなでるようなソフトな感触でした。ゆったりと身体をリラックスさせることはできましたが、正直な話、指圧やマッサージに慣れた私にとっては、もの足りない施術だったのです。その後、刺激の強さに関しては、イギリスだけでなく欧米諸国どこへ行っても同じ状況にあることがわかってきました。


一方、香港で体験した台湾式リフレクソロジーは、ご存知のように飛び上がるほど痛いものでした。施術後、身体は確かにすっきりしたのを覚えていますが、気持ちいいという感覚からは程遠く、まったくくつろぐことはできませんでした。
このように考えると、指圧やマッサージに慣れている日本人にとっては、西洋式をそのまま導入しても、なでるような刺激は弱くてもの足りないでしょう。かといって、台湾式の強い刺激も苦痛に感じる方が多いのではないか。そして、悩み抜いて辿りついたのが、その中間の「イタ気持イイ」刺激だったのです。

 

 

ところが、西洋式の弱い刺激しか与えない施術法のまま力だけ強く入れると、施術者の手を痛めることになってしまいます。どうやれば手を痛めないで「イタ気持イイ」刺激を与えることができるか、試行錯誤を繰り返しました。
ストレッチ的な要素を取り入れて、もっとイタ気持よさは出せないだろうか1.

按摩や指圧の手法を勉強して、もっと体重をうまく利用してできないか1.
こうして、西洋式リフレクソロジーをベースに、東洋のさまざまな知恵も取り入れながら、日本人に合ったりフレクソロジーの技術を開発することができたのです。それが、英国式リフレクソロジーです。

 


では、「東洋式」と「西洋式」の違いとは何でしょうか。
両者ともルーツはアメリカのフィッッジェラルド博士のゾーン理論にあります。アメリカで学んだ各国のリフレクソロジストたちが母国に技術を持ち帰ってから、その国独自の価値観が加わり、その国のスタイルが確立されていったのです。
東洋には昔から「良薬は口に苦し」「忍耐は美徳」という考え方があり、「痛みをこらえれば、きっとよくなる」という価値観が根強くあります。そのため東洋式では、足裏へかなり強い刺激を与えるやり方が主流になりました。痛みを我慢したあとのスッキリ感が東洋式の特徴です。

 

 


一方、西洋人は、「痛みを耐えることはストレスになる」と考えます。このような背景から、西洋式では痛みを与えないソフトな手法が普及しました。刺激の強さよりもリラックスが重要視されているのです。
アメリカやイギリスで一般的なアロマセラピー・マッサージは、エッセンシャルオイルを皮膚に浸透させていくことが第一の目的のため、なでるような刺激しか与えません。また、欧米で一般的に普及しているスウェディッシュ・マッサージでも、オイルを使ってなでるような刺激を与えるだけです。このような軽く、流れるような刺激に慣れている西洋人にとっては、リフレクソロジーにおいてもなでるような刺激が一般的なのです。


こうした背景から、東洋式は痛く、西洋式はソフトという施術法が定番となっていったのです。